LR by LIVERAL

2022/08/05 17:09



「ブランドロゴ」「ブランドタグ」はブランドの顔と言えるアイコニックなパーツの一つです。
LR by LIVERAL にはいくつかのネームが存在しています。
今回はその一つのデザイン三角形のロゴについてデザイナーにインタビューしてみました!
*多分、文章、長くなります・・・・すみません。


鞄の表にブランドタグとして利用される三角形のロゴ。
などに使用されています。
社内では”三角ピスネーム”という名称で呼ばれています。


シンプルで使いやすいブラックフォルムのバッグとは両極端にある

「三角形のロゴ」

何故?三角形??
デザイナーに答えていただきました!

・ロゴへの想い

*写真 左:初代タグ 右:新タグ

インタビュアー:Int / デザイナー:D *略称

Int:「ブランドタグでは四角が多い中、何故、三角形なのでしょうか??」
D:カタチの前に、ストーリーがありまして・・・
そもそもLRbyLIVERALの発足時の実話ですが、“タグって必要なくない?”
カタチとギミック。ここが重要でしょ?みたいな・・・
そこにはロゴで魅せるブランドにはなりたく無い という想いと
ファッションやブランドイメージに左右されずに自由に使ってほしいという
願いがありました。自社縫製工場だからこそのエゴかもしれませんが・・・(笑)


Int:「ユーザー様にはロゴがカッコイイ!から気になる方も多いのでは??」
D:その通りですよね!
ご存知の通り、LRbyLIVERALの生産は自社縫製工場です。
一つ一つ丁寧に、できる限りのパフォーマンスをモノつくりに生かしていけば、
お客様はご納得いただける。そんな甘い思いを持っておりました。
そんなはずないんです(笑)
どのブランドだって一生懸命作っていることに違いないんです。
この時代、幾多にあるブランドの中からリヴェラルを使用していただける方は
奇跡に近い。「ロゴデザインが斬新、目を惹く」「ステッカーにしたい」なんて
作り手から発信する日本の縫製工場がだす製品のブランドロゴがステッカーに・・・
なんて、夢のまた夢ですが、想像してみると、嬉しい反面、こそばゆさや悲しさを感じました。


Int:「このロゴに決まった(収まった)のにはどんな理由があるんですか?」
D:色んな意味で良い違和感を作りたいなと考えました。
そもそもロゴ企画は50パターン程考えました。思考錯誤です(笑)
ブランドスタートしていないのに行き詰るという、あるあるパターンです(笑)
一から私達の立場や想いを整理してみたんです。
そこで決まったのが、今のカタチなんです。
ブランドロゴは顔として必要不可欠な部分。そこにはアイキャッチなクリエイティブを最優先ではなく
モノつくりへの拘りを反映したいと考えました。

Int:「しかしながら三角形はアイキャッチが凄く強いカタチですよね?デザインとしては使いにくいとも聞きます」
D:おっしゃる通りです。
三角形はデザインとしては使いやすいカタチではありません。
デザイナーにとっては同意見の方が多いのではないでしょうか?
フライヤーやサイトページ、ネームにおいても黄金比と言われる
デザインバランスからかけ離れることが多いからです。
しかもカバンにつけるとなると、大きくイメージが変わってしまいます。
しかしながら、作り手の想いを優先した時に、ファクトリーブランドだからこそ
やるべきロゴではないのかな?と思えたんです。


Int:「三角形にはどんな想いがあるのでしょう??」
D:各点をつなぐ線。鞄を通して人の手が繋がることを表現しました。
1,作り手
2,伝え手
3,使い手
この三点をこのカタチで表現しました。
モノが人の手で作られ、人の手で渡り伝わり、利用いただく。
一つのモノを通して三者がつながるツールとして利用いただきたいという
想いがありました。これは一つモノつくりの拘りでありながらも一種のエゴイストかもしれません。
安価なモノでも、高価なモノでも、量産品でも、一点モノでも一つのモノが作られ、世の中に出る際
には多くの人の手を通り時間と労力がかかっています。没頭してモノつくりをしていたり、
何気なく使用していたりするとそんなことを忘れることがあります。
時にハッと初心に立ち返れるタイミングをそこでどうしても表現したかったのです。
「色んな方の想いが繋がっているよ」っという具合に・・・


Int:「ではLRなのにリヴェラルと言われますよね?読み方はあってますか?
D:たまに聞かれます。じつは、この呼び名は「エルアール」で構いません。
LRbyLIVERAL が本当は正式名称です。
LRには元々LIVERALというブランドがプロジェクトとしてありました。
そこから生まれたブランドがLRbyLIVERALです。しかしながら既に皆様からは
「リヴェラル LIVERAL」で認知いただいております。
ブランドネームや呼び名には絶対的な固執はしていません。想いを知っていただけたら充分です。
時には「三角形のマークの黒バッグだよね?」なんて名称もいただいてます。
嬉しい限りです。


Int:「でもなぜLRなのでしょうか? LRと聞くと何故かRalph Laurenを思い浮かべてしまいます。」
D:(笑)ラルフローレン・・・大変光栄です。一時期RRLに通い詰めていた時がありました。
トラディショナルスタイルにドハマりしていた時があります。POLO RALPH LAUREN 、RRL
と色々と利用させていただいております。ですが、残念ながら無関係です(笑)当然ですね(笑)
1stプロトタイプモデル:LIVERALには自由主義という思想が載っかってますが、
LRにはユニバーサルデザインを象徴したNIJI、EGGPACK、ENJYUというモデルがあります。
左手(L)でも右手(R)でも使いやすいように。また、モノつくりにおいて左手と右手を利用
しモノつくりをするという背景をブランドネームとして採用しました。その他にも、色々と想いはありますが・・・
L= LIGHT R= ROUGH など・・・イベントなどで関係者にあった時にでも聞いてください。


Int:「LRわかりましたが、針のマークは縫製工場という想いでしょうか?
D:ありがちですが・・・縫製工場=ミシンや針 というロゴ。
大きくは間違っていません!少し違います!

これには、縫製工場としての誓いを込めました。
LRbyLIVERALで使うような針をイメージしたわけではありません。
LIVERALは工業用の厚物を縫うようなミシンなどで仕上げていきます。
モノつくりとは面白いもので、一度リリースした製品は
リリース品が100点で、寸分くるわずに同じものを作り続けるのが
モノつくりにおいて合格点です・・・
といいましても「同じものを作り続けること」これは並大抵のことではなく積み重ねた企業努力がなせる術です。
各社、メーカーも神経を費やしていることと思います。LIVERALの縫製現場でも同様です。
ですが、針に込めた想いはそこではありません。

「その時々においての一番を選択し、確実なモノを届けたい」という想いから、このデザインが生まれました。
例えば、ブランドスタート時からリリースしているEGGPACKは現在、幾度となく生産改善を行ってきました。
縫製方法、裁断寸法、使用部材、糸などこれからも使い手が気づかないかもしれませんが、モノを生み出す
責任として進化を続けていきます。
お客様の声、縫製現場の声、資材価格の変化、それに対応していく使命はついて回ります。
針のデザインには一縫い一縫い大切にしていくこと。生産者の誓いを立てています。


Int:「しかしながらですが・・・三角形のネームは見たことありますが、ピスネームとなると苦労がありそうです。
D:はい。実は・・・ほんの少し後悔しています(笑)
カバンにベタ付けされたネームロゴは認知されてることと思います。
おそらく各社様も苦労されてることと思います。
しかしながら、ピスネームとなると折り加工が必要です。
「三角形の頂点を半分に折る」簡単そうに聞こえるでしょ?
やってみると・・・こんなつもりでは・・・となることばかりです(笑)
中心線からズレてしまうことが多いです。
決してせっかちな性格だったり、バタバタ忙しいからではないんです。
慎重に行っても難しいんです。

Int:「ネーム作成会社は対応してくれないんですか??
D:素晴らしいご指摘です。実はしてくれます(笑)
ですが、100点を何枚出せるかとなると、工数の割にあがり数が悪くなるんです。
それならば、自社でやるかと・・・このネーム通常のタグに比べると3倍~4倍ほどの価格なんです。
じつは缶ジュースが買えるかもしれません(笑)
自社でやるにしても、工数が増える=生産が遅くなるという構図が生まれます。


Int:「なるほど!では現在どなたが担当されているんです?
D:実は他社様にご協力いただいております。街の就労継続支援の事業所に依頼しています。

Int:「就労継続支援事業?
D:就労継続支援の事業所は障害や難病のある方のうち、年齢や体力などの理由から、
企業等で雇用契約を結んで働くことが困難な方が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスのようです。
実は私も無知で勉強中です。きっかけは、名古屋でカフェも運営されている「株式会社IMOM」様との出会いでした。

Int:「技術的な部分は不安はなかったですか?」
D:もちろんあります。と言いましても社内でも同じことです。
どの業界でもトライアンドエラーかと思います。
しかしながら、手先が器用な方でじっくりと慎重にやってくれる方はいないかな?という想いとマッチしたと思います。
モノつくりにおいて賛否あるかもしれませんが、依頼するには技術あってのことです。
スピードではなく、単純な作業でも一枚一枚丁寧にやれることには限界があります。
かといって加工時間の割に綺麗なことが当然とされる部分です。ブランドの顔だからこそ、
私たちのかわりに真摯に丁寧にやっていただける方にお願いしたいと思っております。
一度カバンをご覧いただく際に、そんな部分も見ていただけたらと思っております。

Int:「本日は色々とありがとうございました。」
D:こちらこそありがとうございました。
面白いと思っていただけるのなら、いつでもお願いします。



~総括~
作り手、伝え手、使い手。
色んな手が重なり繋がり、時間をかけて一つのモノが出来上がる。

苦労の中にも、現在の日本の縫製工場ならではの想いと
地域との関係性を重んじる背景が垣間見えた内容でした。
一度店頭で手に取るときに細部まで見てしまいそうです・・・

BLACK のコーヒーも提供する会社がBLACKのカバンブランドのロゴを加工するという
面白いエピソードトークは他に類はないのかなと・・・
「類は友を呼ぶ」とは、少し違うのかもしれませんが引き寄せた出会いは本物だと感じました。
これからもちょこちょこインタビューをしていきたいと思います。
長々と失礼しました。

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▼ ブランドすぎないブランドでありたい。 
例えば、有名メゾンの高級バッグにはそれ以上に手を加える事は出来ないでしょう。高級バッグのブランドロゴを敢えて消したり、ピンバッチをつけたりする方は殆どいないはずです。対して、LR はあくまでベーシックなデザインを採用しており、個人で好きにカスタムをして使用できます。ハトメ部分にカラビナをつけたり、敢えてブランドタグを切ってしまったりと・・・購入者の方がそれぞれ楽しみながらカスタムして使って頂ければということです。「完璧なものは作らない」というデザインソースはユーザー様のオンリーワンにしていただきたいという想いを込めております。

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